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まちづくり調査室からお知らせ : 3/17■読売新聞【地域課題 解決目指す:一橋大「ビジネス起業講座」】 2005年度の成果が取材されました。
投稿者: okinaoko 投稿日時: 2006-4-6 11:30:32 (2299 ヒット)

■読売新聞■多摩版.2006/3/17掲載

<教育ルネサンス>
 〜現場から〜

●起業を通じて地域社会の課題わ解決する手法を身につけることを目指して2005年度から開設された一橋大学の「コミュニティ・ビジネス起業講座」。社会人聴講生も参加できる仕組みにしたところ、授業活性化に大きな役割を果たした。
(恩田康子)

 同講座は、環境や医療・健康、食、住、教育、そしてまちづくりといった身近な社会的課題の解決に、ビジネス手法を活用して取り組む実践的授業だ。
 具体的には、学生それぞれが問題解決のための事業アイデアを発想し、それを具体的な事業という形にするための事業計画書(ビジネスプラン)作成を学ぶ内容。作成した計画は、1年の成果として、「ビジネスプランコンテスト」で発表し、起業の専門家が審査。優れたプランの発表者には、実際の起業準備を支援する専門家チームの指導が受けられるなどの特典が与えられる仕組みだ。

■地域課題 解決目指す■

 最初の年は、学生に加えて社会人5人が参加。九つのプロジェクトが発表されたコンテストでは、都市と農村の交流事業をサポートする情報配信システムを構築する「食育村プロジェクト」が最優秀賞に選ばれた。食育や農業文化への関心が高まる中、都市と農業の現場をインターネットを活用して多角的につなぐサービスで、同大学生の柴田哲弥さんが発案。社会人聴講生2人とチームを組んで提案にこぎつけた。
 同プロジェクトの一員の社会人聴講生の山田善紀さんは36歳。既に環境ビジネスの世界で、ゴミの計量管理システムを開発・事業化するなど、起業家として活躍している。あえて講座に参加した大きな理由は、「自分の経験を伝えること」だった。
 環境ビジネスは社会的ニーズの高い分野。ボランティア精神で取り組む人々も多いが、山田さんは「永続性を高めるためにはビジネスとして取り組む起業家育成が必要」と感じ始めていた。また、起業家としての自分が、経済的側面以外の部分でどう評価されるか知りたいとも考えていたという。
 講座スタート当初は現役学生との接点づくりに苦心たというが、ゲスト講師によるワークショップなどの場を通じて、少しずつ交流を深め、もう1人の社会人聴講生で商社マンの和田温さんとともに、柴田さんのアイデアに取り組むことにした。夏休みの間も都心のビルでスーツ姿で会合を待ち、歯科医たちによる歯育のためのプロジェクトから100万円の資金提供を取り付けるなど、実際の起業準備に近い環境づくりは、社会人2人がいてこそ実現したものだ。
 山田さんは「クラスの起業意欲に貢献できて良かった」とし、「起業家としてやってきたことへの評価を充分に得られた」と考えている。
 担当教官の1人、林大樹教授は、「授業の企画・カリキュラム作成においても、さまざまな経験や個性を持った社会人の存在から、大きな力を得た」と話す。人的ネット構築や起業意欲形成の重要性は、社会人ともに授業を実践していくうちに見えてきたという。
 今後は、上位講座の「社会企業論」などを通じて、受賞者が実際の起業へと移る準備を整えていく予定。林教授は「大もうけを前提としたビジネスでなく、経営者や事業家としての社会的責任を果たす能力を身につけることを目標とする学生を増やしたい。起業するにせよ、就職するにせよ、社会にとって必要な人材になるはず」と話している。


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